【中央時評】大韓民国は今も国家建設中(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.10.27 14:11
大韓民国政府樹立から75年が過ぎたこの期に及んで、「なぜ国家建設なのか」と疑問に思う人も多いことだろう。しかし大韓民国の国家建設は今も進行中だ。解放は我々のもとに突然やってきた。1948年大韓民国という新生国が出帆した当時、国民や政治指導者には国家設計の準備ができていなかった。米軍政下の政治的混沌と無秩序の中で制憲国会選挙が行われ、国家体制や組織、憲法が作られた。西欧の、特にドイツ・ワイマール共和国憲法を模倣するが如く、1カ月にも達しない討議期間を経て制憲憲法が制定された。そのような憲法が長く儒教の理念と慣習に浸かりきった国民の生活を十分に規律することも、国家運営のモデルになることも難しかった。制憲憲法はこの40年間になんと9回の改憲を経て今日に至ることになった。
換言すると、大韓民国のスタートはそれほど頑丈な基礎の上で始まったわけではなかったといえる。志向する価値と政治経済体制も揺れ動いた。1946年8月米軍政庁の世論調査によると、国民が支持する理念に関する質問に、資本主義14%、共産主義7%、社会主義70%という結果が出た。スタート後も左右の対立が深刻で、同族間のみじめな戦争を体験した後、韓米同盟と米国の影響力下で大韓民国は自由・反共・市場経済体制という国家アイデンティティを志向することになった。