ピロリ菌を自分で飲んで実験…訪韓したノーベル賞医師の忠告(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.03.05 13:24
1970年代まで医学界では「強い胃酸のために人の胃の中では細菌が生存できない」という理論が支配的だった。この理論が誤りであることを証明しようと菌を飲み込んだオーストラリアの医師がいた。ヘリコバクターピロリ菌(ピロリ菌)が胃炎・胃潰瘍などを誘発するという事実を世界で初めて明らかにし、2005年にノーベル生理学・医学賞を受賞したバリー・マーシャル西オーストラリア大教授(72)がその主人公だ。
韓国人にヨーグルトの広告で知られているマーシャル教授は当初、動物実験でピロリ菌が胃腸疾患を起こすという事実を証明しようとした。しかし動物は菌に感染しないという壁にぶつかった。悩んだ末、マーシャル教授は自分が菌に感染することにした。妻にはこの事実を隠した。菌服用の副作用である胃炎になりながら行った研究は学界の通念を覆して認められた。